Spred1 Safeguards Hematopoietic Homeostasis against Diet-Induced Systemic Stress.
Spred1 Safeguards Hematopoietic Homeostasis against Diet-Induced Systemic Stress.
Tadokoro Y1, Hoshii T2, Yamazaki S3, Eto K4, Ema H5, Kobayashi M6, Ueno M6, Ohta K2, Arai Y7, Hara E8, Harada K9, Oshima M10, Oshima H10, Arai F11, Yoshimura A12, Nakauchi H13, Hirao A14.
肝細胞の自己複製能は組織恒常性の維持に重要であり、この調節不全は臓器不全や腫瘍形成につながり得る。肥満は骨髄成分に様々な異常を来たしうる一方で、造血幹細胞がの自己複製能に食事がどのように影響を及ぼすかはわかっていない。ここで、私たちは、RAS-MAPKシグナル伝達系を抑制的に制御するSpred1が、高脂肪食を摂取させたマウスにおいてHSC恒常性を保護する因子であることを示すことができた。定常状態において、Spred1はHSCの自己複製能とfitnessを、一部Rhoキナーゼ活性を開始て、抑制的に制限している。Spred1欠損は、感染症様の状態からくるHSCの機能不全を軽減し、HSCの寿命を延ばしたが、Spred2の代償的活性化によって白血病発症を誘発することはなかった。これに対して、高脂肪食摂取は、ERK活性化やSpred1欠損HSCにおける異常な自己複製機能を誘発し、その結果、HSC機能不全、重症貧血、骨髄増殖性疾患様病態を誘発した。高脂肪食によって誘発された造血異常は、一部腸内細菌叢の交代を介して起きていた。これらの所見から、食餌性に誘発されたストレスは、Spred1を介したHSC恒常性を維持するためのシグナル調整を乱すことが示唆される。