1人抄読部 兼 読書部

生命科学系の論文のサマリーを読んでいきます。また時々趣味の読書の感想も書いていきます。

Jak2V617F and Dnmt3a loss cooperate to induce myelofibrosis through activated enhancer-driven inflammation

 2018 Dec 27;132(26):2707-2721. doi: 10.1182/blood-2018-04-846220. Epub 2018 Oct 26.

Jak2V617F and Dnmt3a loss cooperate to induce myelofibrosis through activated enhancer-driven inflammation.

 
骨髄増殖性疾患は、血液腫瘍の一つであり,
これは造血幹細胞・造血前駆細胞における遺伝的病変の連続的な獲得に続発しておこる。
今回我々は初期真性多血症から進行性骨髄線維症への進展を促進するJak2V617F発現とDnmt3a喪失との間の遺伝子変異相互作用を同定することができた。In vivoにおいて、Jak2V617FをノックインしたHSPCにおけるDnmt3aのclustered regularly interspaced short palindromic repeats (CRISPR) with CRISPR-associated protein 9 (Cas9)喪失を用いて、我々はDnmt3a喪失が赤血球性分んの蓄積をブロックし、骨髄や脾臓への線維浸潤を引き起こすことを示すことができた。転写分析とヒトデータセットの統合により、複数モデルとDnmt3a喪失の状況とで共有されているコアDNMT3A駆動遺伝子発現プログラムが同定された。Dnmt3a2/2 Jak2V617F HSPCでは異常な自己複製能と炎症シグナリングが見られ、エンハンサー要素でのクロマチンアクセシビリティ増加によって促進される。今回の知見は、HSPC活性化に起因する炎症性シグナル伝達につながる、Jak2V617Fによって誘発されるMPNとDnmt3喪失の間の発癌強調を同定するだろう。