1人抄読部 兼 読書部

生命科学系の論文のサマリーを読んでいきます。また時々趣味の読書の感想も書いていきます。

Murine marrow cellularity and the concept of stem cell competition: geographic and quantitative determinants in stem cell biology.

Leukemia. 2004 Mar;18(3):575-83.

Murine marrow cellularity and the concept of stem cell competition: geographic and quantitative determinants in stem cell biology.
 
Colvin GA1, Lambert JF, Abedi M, Hsieh CC, Carlson JE, Stewart FM, Quesenberry PJ.
 

マウス骨髄における細胞性と幹細胞競合の概念:幹細胞生物学における部位別、量的決定因子

非摂動マウスにおいて、骨髄細胞の数は幹細胞の数と相関している。ハイレベルな長期骨髄移植は、未治療マウスにおいて、ハイレベルな骨髄細胞の供給を達成する。幹細胞の「オープニングスペース」に対する戦いについての問題に取り組むためには全てのマウス骨髄細胞の細胞性及び幹細胞・前駆細胞の分布を知ることが必要である。私たちはこのパラメーターを異なるマウス系統で決定した。BALB/cマウスにおける全細胞数は5億3000万±2000万あり、これは8週から1歳まで安定していた。C57BL/6Jマウスは4億6600万±4800万の骨髄細胞を持っていた。これらのデータを用い、移植により供給された骨髄が宿主の骨髄に置き換わる、あるいは追加されるキメリズム値を理論的モデル(4000万個の細胞)によって求めたところ、それぞれ7.5%と7.0%であることが分かった。移植後8週間のマウスを観察したところ、4000万個のオスBALB/cの骨時細胞が、メス宿主へ移植され、キメリズム値は6.91±0.4%であった。これは、同系生着が、幹細胞の競合によって決定されることを示している。私たちの研究は、多くの骨髄細胞、骨髄細胞、前駆細胞、移植可能な細胞のほとんどは、脊椎にいることを示している。幹細胞精製とその他の実験目的のための骨髄採取は、いずれもマウスとコスト効率の両方に重要であり、動物使用とコストを4倍以上減少させる。