The Endotoxin Delivery Protein HMGB1 Mediates Caspase-11-Dependent Lethality in Sepsis.
The Endotoxin Delivery Protein HMGB1 Mediates Caspase-11-Dependent Lethality in Sepsis.
Deng M1, Tang Y2, Li W3, Wang X4, Zhang R4, Zhang X4, Zhao X4, Liu J4, Tang C5, Liu Z5, Huang Y6, Peng H6, Xiao L7, Tang D1, Scott MJ1, Wang Q1, Liu J8, Xiao X9, Watkins S10, Li J11, Yang H11, Wang H12, Chen F8, Tracey KJ11, Billiar TR13, Lu B14.
細胞質器質エンドトキシン(リポポリサッカライド=LPS)受容体である、カスパーゼ11は、溶菌性の細胞死であるパイロトーシス(炎症性細胞死)を仲介する。カスパーゼ11依存性のパイロト―シスは、エンドトキシン結晶にケル致死性に関与するが、どのようにLPSが細胞質器質に運ばれ、カスパーゼ11を活性化するのかはわかっていない。私たちは、肝細胞から分泌されるhigh mobility group box 1 (HMGB1)がカスパーゼ11依存性パイロト―シスと敗血症における致死的なエンドトキシン血症には必要であることを発見した。機械的には、肝細胞により分泌されるHMGB1がLPSに結合し、receptor for advanced glycation end-products (RAGE)=終末透過産物受容体を介して、マクロファージと血管内皮細胞のリソソームの中への侵入を可能にすることを発見した。これにより、HMGB1は酸性条件下においてのみリソソームのリン脂質二重層を透過できることが分かった。この結果、細胞質器質内へのLPSの侵入とカスパーゼ11の活性化が可能になる。細胞質からHMGB1分泌阻害、細胞外HMGB1の中和、RAGE欠損などにより肝細胞HMGB1の機能が阻害されると、カスパーゼ11依存性のパイロト―シス、敗血症、エンドトキシン血症における死を阻害することができる。これらの所見は、HMGB1とLPSが相互に作用し致死性敗血症bにおけるカスパーゼ11依存性パイロト―シスにつながっていることを示唆している。
※LPSとHMGB1は結合することや、HMGB1中和抗体を投与すると敗血症の症状が緩和されることなどが分かっていたため、筆者らはHMGB1に注目した。