1人抄読部 兼 読書部

生命科学系の論文のサマリーを読んでいきます。また時々趣味の読書の感想も書いていきます。

Hoxb5 marks long-term haematopoietic stem cells and reveals a homogenous perivascular niche.

 2016 Feb 11;530(7589):223-7. doi: 10.1038/nature16943.

Hoxb5 marks long-term haematopoietic stem cells and reveals a homogenous perivascular niche.

 
造血幹細胞は間違いなくもっとも広範囲に特徴づけられた組織幹細胞である。プロスペクティブな造血幹細胞の同定以来、複雑なマルチパラメーターフローサイトメトリーを用い表現型サブセットを分析することで、自己複製能、分化、加齢、ニッチ、多様性などHSCの様々な側面の研究が進められてきた。今回、私たちは、偏りのない多段階スクリーニング、単一遺伝子同定、ホメオボックスB5(Hoxb5、Hox-2.1としても知られている)を用い、マウスにおける長期HSC(LT-HSC)に限定される骨髄における発現を示すことができた。内因性Hoxb5制限によって誘導されるマウス単色tri-mCherryレポーターを用い、私たちは、Hoxb5(+)HSCだけが一次移植後のレシピエント、特に二次レシピエントにおいて長期再構築能を示すことが分かった。免疫表現型により定義されたHSCのうち7-35%だけが長期HSCであった。また最終的には、マウス骨髄のin situイメージングにより、私たちは、LT-HSC(Hoxb5(+))のうち94%以上が、VEカドヘリン(+)細胞に直接接着していることが分かった。これは血管周囲腔にLT-HSCが配置されていることを含意している。