1人抄読部 兼 読書部

生命科学系の論文のサマリーを読んでいきます。また時々趣味の読書の感想も書いていきます。

The role of driver and subclonal mutations in pathogenesis of primary myelofibrosis

 2017 Mar 8;61(1):36-45. Epub 2016 Apr 13.

[The role of driver and subclonal mutations in pathogenesis of primary myelofibrosis].

[Article in Hungarian; Abstract available in Hungarian from the publisher]
 
原発性骨髄線維症(PMF)はフィラデルフィア染色体陰性、進行性のクローン性骨髄増殖性疾患である。形態的に、骨髄生検では、最終形に分化した異常な増殖と骨髄の線維化などの特徴がみられる。PMFの分子的な背景として、表現型driver mutation(JAK2 V617F, CALR and MPL)が知られており、これは診断のmajor criteriaでもあり、他の骨髄性疾患でもサブクローナル変異として起こるが、MFの予後予測因子でもある。もっとも重要なサブクローナル変異は、ASXL1, TET2, IDH1/2, EZH2 and TP53へも影響を与える。トリプルネガティブ遺伝子型と高分子リスク遺伝子型、そしてCALR-/ASXL1+の存在は、近年の幹細胞移植においてDIPSSプラススコアとは独立に生存に害を及ぼしうる因子である。